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シンプルなデザインとは?

シンプルなデザインとは?

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2024.12

更新:2024.12.18

この記事は7分で読めます

デザインの現場で飛び交う「シンプルなデザイン」

デザイン制作の現場で「シンプルなデザイン」という言葉が使われることがあります。
簡単につくれそうなイメージがあるので、シンプルなデザインでいいよ~などと気軽な感じで言われることも。。
でも実際に作ってみると、なんだか物足りないデザインに仕上がってしまったり。

便利で難しい「シンプルなデザイン」について、改めて考えてみたいと思います。

シンプルとは何か

 

simple
別表記:シンプル
「simple」とは、簡単な・質素な・単なることを意味する英語表現である。
引用:Weblio辞書より

 

ということみたいですね。
では、もう少し分解してみると、

簡単な=やり方が難しくないさま
質素な=ぜいたくや派手さがないこと
単なる=ただそれだけであって、他に何も含まれていない意味

という意味が含まれた言葉になります。
まとめると、
「簡単な作り、少ない装飾、最低限の要素」のデザイン
という言い方が一番近い感じがしますね。

 

派手なデザインとシンプルなデザイン

 

では、その通りデザインを作ってたら「思っていた感じと何か違う」という事態になるのは何故でしょうか。
次にシンプルなデザインが上手くいかない理由について考えてみたいと思います。

シンプルなデザインが上手くいかない理由

簡単につくれそうなのに、度々失敗してしまうシンプルなデザインの失敗事例をいくつかご紹介します。

⁩シンプルにすると素材の品質がよく目立つ

⁩シンプルにすると素材の品質がよく目立つ

 

シンプルなデザインは余計なものが少ない分、伝えたい情報が目立つわかりやすいデザインです。
ただ、別の言い方をすると誤魔化しの効かないデザインでもあります。

 

もし、お客様からシンプルなデザインにして欲しいと言われたときに支給された写真が、画質の低い手ブレ写真だったとしたら。。

参考にしていたカッコいいデザインと同じレイアウトにしても、きっと上手くいかないでしょう。
シンプルな分、写真の品質の低さが目立つ結果になります。
お寿司と一緒ですね。

 

それは、写真以外の素材でも同じことが言えます。
イラスト、キャッチコピー、商品、コンセプトなど、見せたいものの良さも悪さもはっきり見えてしまいます。
余計な味付けをしないからこそ、ネタの品質を求められるのがシンプルなデザインです。

シンプルだけど、よくわからない

シンプルだけど、よくわからない

 

素材のクオリティは高いのに上手くいかないパターンもあります。
見た感じは素敵だけど、よく見ると何だか分からない
伝えたい情報やテーマが明確に決まっていないときに起きがちですね。

 

シンプルなデザインは、できるだけ少ない要素で情報を伝える必要があるため、一つ一つの要素を慎重に選ぶことが重要です。
シンプルにするために必要な要素まで削ってしまった場合、本当に何も伝わらないデザインが出来上がります。
情報を設計することがデザインの目的なので、これでは本末転倒ですね。

シンプルという表現がよく使われるシーン

制作の現場において、シンプルという表現がよく使われるシーンをいくつかご紹介します。

1.指示する側が気をつかっている

デザインを指示・依頼する側が、デザイナーに気をつかって「作業的に簡単で良いよ」という思いで伝えてることがあります。

「シンプルなデザインで大丈夫だよ」と柔らかく指示が来ますが、仕上がった後、想定と違って修正回数が増えるケースが多い印象です。

2.デザインにこだわりが無い

依頼者にデザインのこだわりが無く、とりあえず無難にシンプルなデザインと言っているだけのケースもあります。

シンプルにも多くの種類があり、シンプルな中でもどのような表現にしたいか具体的に詰めることが必要です。

3.シンプルな参考のデザインがある

依頼者から参考のようなデザインの感じで。。と指示をもらう場合があります。
世の中に出ているシンプルなデザインには、コンセプトやテーマがあったり、良い品質の素材を使っていたり、シンプルでも成り立つそこで伝えたい何かをしっかりと考えられたうえで制作されていることが多いと思います。
中身が決まっていない状態で、見た目だけの指示が来たときは改めて何を伝えたいのか確認してみることが大切です。

 

 

世の中に出ているシンプルなデザインのほとんどは、簡単に作られたものばかりではありません。
仕上がった完成品と、制作工程の大変さにイメージのギャップが大きいことも原因のひとつ。

 

もしこんな指示が来た場合は、シンプルに「何を」伝えるのかを改めて確認してみましょう。

シンプルで良いデザインとは

それでは、シンプルで良いデザインとはなにか。
それは、少ない要素でも情報やメッセージを伝えられるデザインのことだと思います。
例えば、ロゴマークのデザインなどは、シンプルなデザインの良い例になります。
シンプルなデザインの中に、伝えたい印象や想いを良く考え詰め込み、そこから不要なものを削ぎ落してできるシンプルの代表のようなデザインですね。

 

ロゴマークのデザインは簡単ではなく、その小さな表現の中に多くの時間と労力と知恵がたっぷり使われています。そのため製作費も単純な形状からは想像できないほどの価格になることがあります。

 

また、高級なブランドの商品などのデザインにもシンプルな表現が使われることが多いです。
それは、デザインだけではなく、その商品を販売するまでに行ってきた企業のブランディングや、世の中に認知されたイメージによる価値が背景にあることで成り立っています。

 

このように、シンプルなデザインには、表面的には見えない(見せない)様々な施策の上に成り立っていることが多く、安易に真似をすると何も無いデザインに仕上がってしまうことがあります。

 

シンプル=簡単

シンプルなデザインをつくるには

WEBデザイン制作の現場において、シンプルなデザインを作るには、どうしたらよいか。
ロゴマークのような予算も無く、ブランディングが背景にあるわけでもない場合、シンプルなデザインは作れないのか。
というとそういうわけでもありません。

シンプルなという指示を受けた場合、必ずそのデザインで伝えるべき何かを確認するようにしましょう。

その伝えるべき何かを、どんな表現でデザインするか。そこをしっかりと考えることで、シンプルで伝わるデザインを目指すことが出来るようになると思います。
話し合いの中で、「シンプルなデザイン」というキーワードが出た際には、ひと呼吸を置いて本当に伝えたいことは何なのかよく考えてみることが大事です。
特に方向性が見えていない中で出てきた場合は特に注意しましょう。

 

シンプルなデザインを作るには

まとめ

シンプルなデザイン=簡単なデザイン

ということではありません。シンプルなデザインとは伝えたい何かをより引き立てるために、余分なものを出来る限り削ぎ落した高度なデザインです。情報が明確に伝えられるシンプルなデザインは、求められることが多いデザインでもありますので、是非チャレンジしてみてください。
ちなみに私は派手なデザインのほうが好みです。

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