「エンゲージメント」からわかる満足度の高いホームページとは?
09
2025.05
更新:
これまでの分析ではではわからなかった「ユーザーの本音」
「ページを見てもらえているはずなのに、反応がよくわからない…」
こんな悩みを持ったことはありませんか?
従来のGoogleアナリティクス(UA)では、「直帰率」という指標を使ってページの評価をすることが一般的でした。
しかし、直帰率だけでは、ユーザーの満足度までは図れません。
そこで登場したのが、新しいGoogleアナリティクス4(GA4)で導入された「エンゲージメント」という指標です。
これは、ユーザーがどれだけページに関わったかを示すもの。
より実際の行動を反映できるため、サイトの改善にも役立ちます。
この「エンゲージメント」の考え方や活用方法についてなるべくわかりやすく解説していきます!
そもそも「直帰率」とは?
「直帰率」とは、訪問者が最初のページだけを見て、他のページを見ずにサイトを離れた割合 のことです。
例えば、
- Google検索で記事を見つけて開いたものの、すぐに閉じてしまった
- 興味を持って広告をクリックしたが、思っていたのと違い戻ってしまった
こうした場合、その訪問は「直帰」としてカウントされます。
直帰の割合を示す直帰率は、サイトの課題を発見するヒントにはなりますが、直帰=悪いとは限らないという点がポイントです。
直帰率の限界とは?
直帰率が高いと、「このページはユーザーにとって役に立たなかったのでは?」と思うかもしれません。
でも、例えばこんなケースもあります。
- 求めていた情報をすぐに見つけ、満足してページを閉じた
- 電話番号や営業時間を確認して、そのままお店に向かった
このように、ユーザーの目的が果たされているにもかかわらず、直帰率だけでは「良いページだったのか、改善が必要なのか」を正しく判断できないことがあったのです。
GA4の新指標「エンゲージメント」とは?
こうした課題を解決するために、GA4では「エンゲージメント」という新しい指標が導入されました。
エンゲージメントは、ユーザーがページをしっかり見て、何らかの行動をしたかを測る指標です。
エンゲージメントが発生する条件(以下のいずれかを満たした場合)
①ページを10秒以上閲覧した
②スクロールやボタンクリック、動画再生などのアクションをした
③サイト内で別のページに移動した
これにより、「ただページを開いただけの人」と、「しっかり読んで行動した人」を区別できるようになりました。
数字で見るエンゲージメント
エンゲージメントのデータを活用することで、サイトの課題や改善ポイントがより明確になります。
エンゲージメントを確認する際は次の2つの指標を確認することがおすすめです。
エンゲージメント率
どんな指標?
「サイトに来た人のうち、しっかりページを見てくれた人の割合」を示します。
業種やサイトの種別でも異なりますが、
30%~50%ならまずまず、50%以上なら優秀!と言われています。
平均エンゲージメント時間
どんな指標?
「ホームページ上で実際に画面を見られていた時間の平均」を示します。
これはバックグラウンドに待機させているものは含まず、前面に表示している時間を指します。
業種やサイトの種別でも異なりますが、
30秒以上ならまずまず、60秒以上なら優秀!と言われています。
目安を知る
ホームページの種類別のエンゲージメントの目安
ホームページの種類 | エンゲージメント率の目安 | 平均エンゲージメント時間の目安 |
ブログやメディアサイト | 40%~60% | 45秒~90秒 |
ECサイト(ネットショップ) | 30%~50% | 20秒~45秒 |
企業ホームページ | 40%~70% | 30秒~60秒 |
LP(ランディングページ) | 60%~80% | 60秒以上 |
ホームページの種類による特徴
- ブログやメディアサイト → 記事の質と、見せ方によって評価が左右される
- ECサイト(ネットショップ) → 複数の商品をとりあえず見るなど、他のサイトよりエンゲージメントが低めになりがち
- 企業ホームページ → 会社情報や採用情報をじっくり読む人が多いので、比較的エンゲージメントが高くなる傾向
- LP(ランディングページ) → 1ページ完結型でスクロールして読んでいくため、エンゲージメントが伸びやすい
エンゲージメントを意識したホームページにするには
ページの内容を分かりやすく整理する
1ページに膨大な文章が書かれていたり、
何を伝えたいのかわからないといったことがあると見る気がなくなってしまいますよね。
ユーザーの心理にも配慮しつつ見やすいページ作りを意識しましょう。
- タイトルや小見出しをつけて読みやすくする
- 文章は短い段落を心がける
- 箇条書きや表を活用して情報を整理する
画像や動画を活用し、視覚的に伝える
文章だけで伝わりづらい部分は
画像や動画で補足し、直感的にわかる見せ方の工夫をしましょう。
- 重要なポイントは図解やインフォグラフィックで説明
- 記事の内容に関連する動画を掲載する
- アイキャッチ画像を使い、投稿の概要がわかるようにする
ボタンやリンクを工夫して、次のアクションにつなげる
知りたい情報をスムーズに取得できる導線づくりも重要です。
- 関連ページへのリンクを適切に配置
- 「次に読むべき記事」をわかりやすく提示
- 行動に繋がるボタンには適度なアニメーションを入れたり、特に目立たせる
まとめ
ユーザーにとって価値のあるページ作りを意識しよう!
「エンゲージメント」は、ユーザーがページを「どれだけしっかり見て、行動を起こしたか。」
という関心を測る重要な指標です。
「エンゲージメント」を知ることでページの改善や、ホームページ全体の改善にも活用することができます。
また、検索エンジンは「ユーザーにとって役立つページ」を評価するため、
エンゲージメントが高いコンテンツほど検索結果での評価も良くなる傾向があります。
これからは、「アクセス数」だけでなく、「ユーザーの満足度」を意識したページ作りを進めてみてはいかがでしょうか?
お気軽にご相談ください。