デパートも美術館!?日常で鍛えるデザインの目
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2025.07
更新:
「デザインの勉強には、お金や時間をかけないと」そう思っていませんか?
実は、私たちの身の回りにはデザインのヒントが溢れているんです。
しかも、デザインだけでなくマーケティングの勉強にもなるんです。
なぜこの色を選んだのか、なぜこのキャッチコピーなのか…。
企業の戦略を読み解くことで、より深い学びが得られます。
今回は、デザインを見る力を鍛える方法をご紹介します。
お金をかけなくても、ちょっとした視点の変化で、あなたの表現力がぐんと広がるはずです。
目次
デパートの地下売り場は「ブランディング」の宝庫
食品売り場に隠された企業戦略
デパートの地下売り場に足を運んだことはありますか?
そこはブランディングの教科書と言えるほど、多くの学びが詰まっています。
各お店のPOPやディスプレイを見てみると、それぞれが独自の世界観を表現していることに気づくはずです!
観察すべき3つのポイント
① フォント選び
どんな書体を使っているか?
②企業カラー
ブランドカラーはどう活用されているか?
③ 企業理念
どんなメッセージを込めているか?
- POINT:
例えば、老舗和菓子店なら伝統を感じる毛筆体、オシャレなパン屋さんなら洗練されたサンセリフ体を使うなど、ターゲット層に合わせたデザインが随所に見られます。
実際に試してみよう
次回デパ地下を訪れる際は、5分間だけでも立ち止まって観察してみてください。
「なぜこの色を選んだのか?」「このフォントが与える印象は?」と考えることで、デザインの意図が見えてきます!
地下鉄内の広告から学ぶ「限られたスペースで伝える」技術
数秒で心を掴む必要がある環境
地下鉄内の広告は、数秒間という短時間で乗客の注意を引き、メッセージを伝えなければなりません。
しかも揺れる車内で、他の広告と隣り合わせという厳しい環境です。
限られたスペースで伝える技術
車内広告を見ていると、プロのデザイナーたちがいかに効率的に情報を伝えるかを追求しているかが分かります。
限られたスペースの中で、他の広告との差別化とキャッチコピーの工夫を含めた様々な技術が使われています。
- 大きく読みやすいフォント:揺れる車内でも瞬時に読める
- コントラストの強い色使い:他の広告に埋もれない工夫
- シンプルなレイアウト:情報を詰め込みすぎない潔さ
他の広告との差別化テクニック
同じ車両に複数の広告が並んでいるからこそ、目立つための工夫が必要です。
① 写真・イラストで差をつける
印象的な写真やイラストを取り入れる
② レイアウトで差をつける
横並びの広告が多い中、縦構成や斜めの要素を使う
③ 余白の使い方
情報を詰め込まず、あえて空間を作る
キャッチコピーの工夫
限られた文字数で印象に残るメッセージを作る技術も見どころです。
- 疑問文で興味を引く:「なぜ○○なの?」
- 数字で具体性を出す:「たった3分で」「90%の人が」
- 感情に訴える:「もう悩まない」「安心して」
次回電車に乗る際は、どの広告が一番目に入るかを意識して観察してみてください。
きっと「なるほど!」と思える発見があるはずです!
コンビニ・スーパーの商品パッケージから学ぶ「差別化」戦略
棚の中で目立つためのデザイン競争
コンビニやスーパーの商品棚は、デザインの激戦区と言えるでしょう・・・
限られたスペースの中で、いかに消費者の目を引くか。各メーカーが知恵を絞った結果が、商品パッケージに現れています!
同じ商品でも全く違うアプローチ
例えば、お茶のペットボトルコーナーを見てみてください。
- 伊右衛門:和の落ち着いた色合いときりっと洗練されたフォント。→年代を問わず本格派を求める層へ。
- お〜いお茶:親しみやすい緑色とポップなロゴ。→中高年齢層を中心に幅広い年代へ。
- 生茶:パッケージリニューアルで話題になった「現代的で上品な佇まい」→若年層開拓中!
同じ「お茶」でも、ターゲット層に合わせて全く異なるデザインになっているのです。
パッケージデザインの観察ポイント
① 色の使い方
どんな印象を与えたいか?
② 文字の大きさ・配置
何を一番伝えたいか?
③ イラストや写真
どんなイメージを演出しているか?
実際に試してみよう
次回買い物に行く際は、同じカテゴリーの商品を3つ並べて比較してみてください。
「なぜこのデザインにしたのか?」「どんな人に買ってもらいたいのか?」を考えることで、
マーケティング視点でのデザインが理解できます。
日常でデザインの目を鍛える3つのポイント
1. 「なぜ?」を考えるようにする
デザインには必ず理由があります。
色、フォント、レイアウト…すべてに制作者の意図が込められています!
2. 比較して違いを見つける
同じ商品でも、ブランドが違えばデザインアプローチも変わります。
違いを見つけることで、それぞれの特徴がより明確になります。
3. 写真を撮って後で分析する
気になったデザインはスマホで撮影し、後でじっくり分析してみましょう。
時間をかけて観察することで、新たな発見があるかもしれません!
写真で取ることでより客観的な視点で見つめることができます。
まとめ
日常には学びのヒントがたくさんある!
デザインの勉強は、専門書を読んだり美術館に行ったりすることだけではありません。
身近な場所にこそ、実践的なヒントが転がっていたりします。
今まで何気なく通り過ぎていた場所も、視点を変えて足を止めて観察することで、新しい学びにつながるかもしれません。
明日からの通勤や買い物が、あなたにとって貴重な「デザインの学び」になることを願っています。
少しずつでも続けていけば、きっと表現の幅が広がりより良いデザインができるようになるはずです・・・!
お気軽にご相談ください。



