WEB制作って、実は分業したほうがうまくいく説
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2025.08
更新:
「兼務が当たり前」のWEB制作、ほんとは非効率かも?
WEB制作の求人を見ると、「デザインもコーディングもできる人」、「ディレクションもできるエンジニア」など、複数の役割を兼ねた募集がとても多い印象です。
もちろん、オールラウンドな人材は貴重です。
でも、すべてを一人で抱えるのは本当に効率的なのか?
実は「分業」したほうが、回り道のようでいて、結果的にうまくいくことが多いんです。
この記事では、WEB制作における役割分担と、そのメリットをお伝えします。
とくに、経営者や人事の方にこそ、チームの体制を見直すヒントになればと思っています。
WEB制作に必要な主な役割とは?
WEBディレクター
プロジェクト全体の進行管理を担当します。要件整理、クライアントとのやりとり、スケジュール調整、品質管理などが主な仕事です。
全体の舵取り役ともいえます。
WEBデザイナー
WEBサイトの見た目やユーザー体験をデザインします。
ビジュアル面だけでなく、UI/UXに配慮した設計が求められます。
バナーや画像編集などもWEBデザイナーが対応します。
コーダー/フロントエンドエンジニア
デザイナーが作成したデザインをもとに、HTML/CSSやJavaScriptでレイアウトや機能を実装します。
動きやレスポンシブ対応(端末に合わせたレイアウト調整)なども担当します。
バックエンドエンジニア
サーバーやデータベースなど、サイトの裏側の仕組みを開発します。機能実装や保守もこの領域です。
なぜ分業するとWEB制作がうまくいくのか
①専門性を活かせる
「WEBデザインもコーディングも、ちょっとずつできる人」より、
「WEBデザインに強い人」「フロント実装に特化した人」など、役割ごとに深い専門性を持った人が集まった方が、断然クオリティは上がります。
たとえばデザインなら、UI/UX、トレンド、配色、フォント、ユーザー導線など考えるべきことが山ほどあります。
一方コーディングは、ブラウザ対応、SEO、アクセシビリティ、保守性、スピード最適化と、また別のスキルが必要です。
全部を“そこそこ”で終わらせるよりも、分業して“それぞれのプロ”が関わることで、より洗練されたWEBサイトに仕上がります。
②視点が増える
異なる視点でサイトをチェックできるため、ミスや課題の発見につながることが多いです。
「多角的な目」が品質を高めてくれます。
③作業を止めずに進められる
待ち時間が発生しやすいのが兼務体制の落とし穴。
ひとりで複数の工程を抱えていると、優先順位やタスクの切り替えでどうしてもスピードが落ちてしまいます。
その点、分業体制なら「デザインが終わったら、すぐにコーディングに」「仕様が固まったら、すぐに実装へ」と、工程ごとにバトンを渡していけるため、作業が滞りにくくなります。
結果として、納期も守りやすく、途中のストレスも減る。
スムーズに走り続けられるのが、分業の大きなメリットです。
④やり取りが一本化できる
全員がすべての打ち合わせに参加していたら、肝心の「作業に集中する時間」がどんどん削られてしまいます。
分業体制でディレクターが橋渡し役を担えば、やり取りは一本化され、他メンバーは制作に専念しやすくなります。
これは、納期の安定にもつながる大きなポイントです。
とはいえ分業にもデメリットはある!
情報共有が甘いと迷走する
役割が分かれているぶん、連携がうまくいかないと意図が伝わらないこともあります。
進捗共有やフィードバックの仕組みが大事です。
コストがかかる場合も
分業にすると、それぞれの役割に作業時間が発生します。
ただ、短期的にはコストアップに見えるかもしれませんが、トラブル対応や修正の手間を考えると結果的に安くつくことも。
人を雇うなら、分業を見直すタイミングかも?
「なんでもできる人材」より、「役割ごとに強い人」を
求人でありがちなのが「WEBデザイナー兼コーダー」「営業もできるディレクター」など、一人に何役も求めるスタイルです。
でも、これでは燃え尽きるのも時間の問題。
それぞれが強みを発揮できる役割にフォーカスした方が、成果にもつながります。
社内チームも、スモールスタートの分業で
もし社内でWEBを内製化したいなら、いきなりフルチームを作るのではなく、外部パートナーとの分業体制から始めるのも一手です。
特にディレクションを外注し、実務メンバーは社内で確保する形も多く見られます。
社内外のリソースを組み合わせる柔軟さがカギになります。
まとめ
分業の力で、よりよいWEBサイトを!
WEB制作は、一見ひとりで完結できそうに思えて、実は役割分担をしたほうが成果が出やすい世界です。
「分業」と聞くと、コストや人手の面でハードルが高く感じるかもしれませんが、うまく機能すれば、時間・品質・信頼感の面で得られるものが大きいのです。
経営者や採用担当者の方にとっても、「誰に何を任せるか」を見直す機会になるかもしれません。
遠回りのようでいて、実は一番の近道。それが、分業の強みです。
お気軽にご相談ください。



